黒部川は、水量が豊富でまたその水が美しいことでも知られています。
ラフティングツアーでは、海まで下ることもできます。
川から海に出る!この体験は他ではなかなかできないかもしれません。
もうひとつ、黒部川で知られているのは「排砂」です。
ダムに溜まったヘドロを流すものですが、これにより川の姿はかなり変わります。
ある年の夏のはじめ頃、何人かの仲間とボートに乗りました。
大雨が続き、排砂が終わってしばらくたった時でした。
進むにつれ、コースがいろいろと変わっていることに気がつきます。
「あれ?瀬がなくなってる」とか「流れが道から離れたから写真が撮れなくなったなあ」とか。
一度の排砂で結構川の流れは変わってしまうんです。
しばらくすると、流木や石が積み上がった中洲に真っ黒なかたまりを見つけました。
まさか・・・
と思い近づいていくと・・・
そのまさか!
その黒い塊は毛皮を着ています!
クマです。
ボートの中では、近づこうという人とやめておこうという人にわかれました。
そうか、こんな中洲にもクマが来るのかと、驚きながら距離をとって見守っていたのですが、
いっこうに動かない。
もしかして死んでる?
いや、寝てるのかな?
少し距離をつめ、石を投げて確認。
うん。動かない。
勇気あるニュージーランド人が中洲に上陸。そして、クマが死んでいることを確認しました。
たぶん、排砂の勢いがすごくて溺れてしまったのでしょう。
なんとなくかわいそうな気持ちになりました。
その後川でクマに遭遇したことはありませんが、コース途中の集落では、よく目撃情報があります。
みんなきっと川に近づかなくなったのかもしれませんね。
※写真はイメージです。
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