ジョムソン街道を歩いていて
カランカラン♪と音が聞こえたら身構えなければなりません。
やつらがやってくるから・・・
そう、危険極まりないロバ隊です。
ロバはかわいいからそんなひどいこと言わなくたって・・・と思うかもしれませんが、やつらはあなどれないのです!
もともとこのジョムソン街道はチベットの塩をインドに運ぶ交易路でした。
背中に思い岩塩をつんだロバたちが来る日も来る日もこの険しい道を通っていたのだと思います。
現在では、塩を運んでいる様子はありませんが(もしかしたら見えないだけで運んでいるかも)、ふもとから大きな荷物をたくさんくくりつけられた彼らと出くわすことがあります。
一応、向こうも山道のプロですから、向かいから人が来たら避けようとはしてくれます。
ただし、自分の身幅だけ!
自分がどれだけの荷物を積んでそれがどれだけ自分の身幅からはみ出しているかなんて全然わからないから
こちらとしては、「え!」と思うほどありえない位置に彼らはつ突っ込んでくるのです!
ドスン!
とくくりつけた荷物に吹っ飛ばされること数回・・・
こちらも学びます。
次からは、ロバの歩みを予測して、こちらからロバを避けます。
ただし、ロバもずいぶん疲れていたりすると、まっすぐでなく、少しでも楽なほうへ・・・と坂道を下ったり、石を避けて通ったりするので、そこは疲れたロバの気持ちになって予測しなければなりません。
予測に失敗すると・・・ドスン!と再びぶつかられます。
しかし、同じように荷物を積んだロバでも下っているものはまだいいのです。
登っているロバはかなり疲れています。
運ぶものも水だったり、日用品の重いものだったりして大変なんだと思います。
登りのロバは下りよりも必死度が違います。
そんなロバ隊とせまい道ですれ違うのは本当に命がけです。
向こうも一番楽で安全な道を通りたいし、もちろんこちら人間もそうです。
対面で鉢合わせすると、次に自分が(足を置きたい)と思った石に先にロバが足を乗せてしまうことがしばしばあります。
これはくやしいです。してやられた感があります。
やられてばかりではくやしいので、今度はこちらが先に足を出します。
だいたいは、向こうが(ちぇっ)という感じでほかの場所にズレてくれるのですが、
なかにはずうずうしいのもいて、
こちらが(いいな)と思った石の上に置いた足をひづめで踏んずけてきたりします!
ロバの重さと荷物の重さがひづめに集中するのでその痛さといったら・・・
キッっとにらむと、(あ、あったの?)みたいなぬぼ~っとした顔ですれ違います。
それからは、もうロバにかまわず、すれ違うときにはどんどん、ロバを山側に押すことにしました。
谷川に押したら落ちてしまうのでね、そこは安全に。
たぶん、ロバの持ち主が見たら怒るのだと思いますが、こっちも必死なんです。
つづく
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